実は万能ではなかった!犯罪捜査や親子鑑定で使われるDNA型鑑定の問題点

皆さんは、DNA型鑑定って知っていますか?

よく映画やドラマなんかで、犯罪捜査や親子鑑定に使われているアレです。
実は、万能に見えるDNA型鑑定なのですが、そんなことはありません。
刑事ドラマでは、犯人を捕まえるための証拠・切り札として使われている感のあるDNA型鑑定は、間違いも起こるシロモノなのです。

この記事では、万能に見えるDNA型鑑定の問題点について解説したいと思います。

DNA型鑑定とは?

まず、DNA型鑑定って、そもそも何なの?
ということですが、DNA型鑑定というのは、デオキシリボ核酸(DNA)の多型部位を検査して、個人を識別するために行う鑑定のことです。

DNA型鑑定は、犯罪捜査や親子鑑定だけでなく、作物や家畜の品種鑑定に応用されることもあります。

DNA型鑑定が個人特定の切り札として飛躍的に発展していく決め手となったのは、アレック・ジェフェリーズというイギリスの遺伝学者の主張です。
多くの研究者は遺伝子の働きにばかり注目していましたが、アレック・ジェフェリーズは『DNAによって個人を区別できるか否か』に注目していました。
それによって、かれは、「ヒトのDNA型が、個人を特定するのに十分な個性があり、不同性がある。そして、生涯不変である」と主張したのです。
このアレック・ジェフェリーズの発表によって、DNA型鑑定は、個人特定の決めてとして大きく発展していくことになります。

これは、容易に想像できるかと思いますが、DNA型鑑定は、強姦殺人事件の捜査と共に発展していきました。
強姦事件は、犯人と被害者の接触が密接であり、DNA型鑑定をするための証拠が多数残るためです。

DNA型鑑定の問題点とは

DNA型鑑定は、しばしば、DNA鑑定と言われます。
しかし、その検査で判定できるのは、繰り返し数のみです。
よって、結果は数値のみでしか示されません。
そのため、厳密にはDNA鑑定ではなく、DNA型鑑定なのです。

DNA型鑑定は、DNAの塩基配列のうち、同じ塩基配列が繰り返して存在する特殊な『縦列反復配列』と呼ばれる部分を検査します。
個人識別の決め手は、縦列反復配列の繰り返し回数が人によって異なることです。

縦列反復配列は、同じ繰り返し回数の別人が現れる確率は4兆7000億人に1人とされているのですが、ここで問題が生じました。
それは、本来、一致しないはずのDNA型が一致する人物が現れてしまったことです。
4兆7000億人に1人しか、DNA型が同じ人物は現れないはずですが、そのような超超超低い確率でもあるにも関わらず、DNA型が一致してしまったのです。

DNA型鑑定は、しばしば、DNA鑑定と言われ、このような問題点が省かれ、簡潔に示す目的から『DNAが一致した』という表現が使われます。
しかし、それらはDNAのすべてを検査したのではなく、DNAのごく一部の分析からパターンの一致、不一致を判定しているものなのです。

そのため、本来は、「DNAが一致した」という簡潔な表現ではなく、どのような分析が行われ、どこの部分が一致したのかを正確に主張する必要があります。

DNA型鑑定は有用ではありますが、正しい判断を下すためには、DNA型鑑定の限界を理解していることが必要で、決して過信や過大評価をしてはならないのです。

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