カテゴライズ不能な作品や原稿が規定枚数を大幅に超えた時、おすすめの応募先・出版社・文学賞とは?

おれは作家になる! と意気込んで、情熱の赴くがままに小説を執筆。
書いてみたはいいけれど、出来上がった小説が、応募したい文学賞の規定枚数を大幅にオーバーしていた場合は、一体、どうすればいいのでしょうか。
文学賞を応募するにあたり、規定枚数を超えている場合、その小説は賞の選考の対象になることはできません。
例外もあるかもしれませんが、多くの大きな文学賞は、このような作品を選考の対象外としています。

必死で書いた入魂の一作。あなたは削れる?

もちろん、蛇足の文章は削るべきです。
蛇足は、あっても読者のためになりません。
でも、蛇足でなく必要な部分なら、その文章を削るか削らないは、議論に値するはずです。

確かに、泣く泣く小説の分量を削れば、文学賞に応募することも可能にはなります。
が、あまりにも枚数をオーバーしすぎてしまっている場合、その内容を削るのは至難の業ですよね。

それに、そもそも、きちんと小説を構成して書いた人の場合は、自分の伝えたいことを伝えるために、どうしてもそれだけの枚数が必要だったはずです。
人の伝えたいことの中には、どうしても、一定量の枚数が必要になることもあります。

近年だと、ぼくの知っている作品では竜騎士07さんの『ひぐらしのなく頃に』や『うみねこのなく頃に』という同人作品が、そのような種類に該当する作品だったかと思います。(これらは、一般の小説とは違い、最初は同人のノベル・ゲームとして出てきましたが……)
『ひぐらしのなく頃に』や『うみねこのなく頃に』は、ノベル・ゲームではありますが、そのテキスト量を見てみると、本当に膨大です。
一つの作品で、かるく長編小説数冊分の内容に及びます。
でも、あの作品を手短にまとめたら、竜騎士07さんが本当に伝えたいことは、読者に伝わらない気がします。

もちろん、だからといって、文学賞の応募をするときに規定枚数を守らなくていいわけではありません。
ただ、どうしても、規定枚数をオーバーしてしまって、その内容を作家として削るわけにはいかない場合に、どこに応募したら良いのかを、こちらではアドバイスしたいと思います。

あるいは、物語の内容が、どの文学賞にもぴったりでない場合

実は、何を隠そう、ぼくも作家志望。
そして、ぼくは、まず、自分の表現したいことを小説で書きたい!!と考えることが良くあるので、いつも規定枚数を超え過ぎる無計画さんではありませんが、ときどき、規定枚数を超えすぎた困った小説を書いてしまいます。

しかも、しかも、ですよ!
それで書いた小説のジャンルが決まってカテゴリ不能となります。
なんだか、ぼくは、どうしても既存の物語ではジャンル分けが難しいものを書いてしまうんです。
そうなると、単純な推理小説とは言えないし、ただのSFとも言い難いし、単純にホラー小説とも言えない。
ライトノベルなのかというと、ちょっと文学要素も入っている気がする……。

目指すべきものは、エンターテイメントであり、ジャンルはエンターテイメントでいいとは思う。
でも、既存の文学賞のカテゴリでは、どうしても、自分の書いた小説にぴったり当てはまる文学賞が見つからない。

そんなときは、どんなところに応募するのが良いでしょうか。

ここでは、そんな困ったけれど、新しい小説たちの応募先としてぴったりの出版社や文学賞を紹介します。

規定枚数を超えたり、新しすぎる物語を書いてしまったとき応募先としておすすめの文学賞

まず、規定枚数を超えてしまったり、カテゴライズが不可能、あるいは今までのどの作品のタイプにも該当しない新しいタイプのエンターテイメント小説を書いてしまった場合、どこの文学賞に応募すれば良いのか、ぼくのおすすめを紹介します。

講談社のメフィスト賞

規定枚数の制限なし、しかも、面白ければ何でもあり!
そんな小説を書いてしまった既存の枠には収まりきらない新しいあなたは、講談社のメフィスト賞に応募することをおすすめします。

メフィスト賞といえば、あの森博嗣さんのデビュー作『すべてがFになる』や京極夏彦さんの『産女の夏』、それから、西尾維新さんの『クビキリサイクル』、舞城王太郎さんの『煙か土か食い物』、佐藤友哉さんの『フリッカー式』、石黒曜さんの『死都日本』など、話題作、問題作ばかりを排出している有名な賞です。

最近は、あまり目立った作品が出ていないかもしれませんが、それは、単純にメフィスト賞の権威が廃れてきているというよりは、この賞に値するような力強い作品が出ていないためだと思われます。

もし、既存の小説に息苦しさを抱えており、我こそは、文学の既成概念に風穴を開けてやるぜ!!という志が高い人には、メフィスト賞は、おすすめの賞であると言えるでしょう。

ただ、メフィスト賞は、印税のみで賞金はありません。
なので、賞金がほしい人は星海社FICTIONS新人賞を狙うのもアリです。

星海社FICTIONS新人賞

星海社FICTIONS新人賞は、講談社を母体とする出版社である星海社の新人賞です。

星海社は、太田克史さんが、代表取締役副社長を勤める出版社。太田克史さんという人は、全盛期のメフィスト賞にもすごく関係している人です。というのも、この人は、京極夏彦さんや清涼院流水さん、上遠野浩平さん、舞城王太郎さん、西尾維新さん、佐藤友哉さん、奈須きのこさん、竜騎士07さんなど、若手の作家を担当していた編集者だからです。

そのため、この人の星海社FICTIONS新人賞も、面白ければ何でもあり、という懐の深さがあります。
ただ、受賞する作風としては、ミステリや西尾維新さん、舞城王太郎さん、佐藤友哉さん、奈須きのこさん、虚淵玄さんに影響を受けたり、その系譜を受け継ぐ作品を書いている人が受賞に至りやすいのかな、と思いました。
そういった意味では、ライトノベルと文学の中間辺りにいる小説を書く作家さんにおすすめの賞だと言えるでしょう。

星海社FICTIONS新人賞は、星海社FICTIONSの売り上げから、その1%を賞金にあてており、2017年8月に賞金の金額を確認したところ、その金額は21万6000円となっていました。

というわけで、ぼくが知っている限りでは、原稿の枚数が大幅に多かったり、既存の作品とは毛色が違うものを生み出してしまった場合は、講談社のメフィスト賞や星海社FICTIONS新人賞がおすすめです。

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